住宅ローンをわかりやすく!基礎知識から金利選び・諸費用まで解説

マイホームの購入を検討しているけれど、住宅ローンの仕組みがよくわからず不安に感じていませんか。

審査の流れや住宅ローンで失敗しないための注意点も詳しく紹介するので、安心してマイホームの購入を進められるはずです。

自分に合った住宅ローンを選び、無理のない返済計画を立てるために、本記事をぜひ参考にしてください。

たねこ

おかねの知識をせっせとタネまき

たねこをフォローする

住宅ローンとは、マイホームの購入や建築、リフォームをする際に金融機関から借り入れるローンのことです。購入した不動産を担保として融資を受け、契約で決めた条件に従って毎月返済していきます。

利用できるのは契約者本人や家族が住むための住宅に限られており、投資用や賃貸用の物件購入には使えません。新築住宅はもちろん、中古住宅の購入や一戸建ての建築、大規模なリフォームなど、幅広い用途で活用できます。

住宅ローンは数千万円という大きな金額を長期間かけて返済していくため、仕組みをしっかり理解してから利用することが大切です。

住宅ローンには、借入先の金融機関や金利タイプ、返済方法などによって複数の種類があります。特徴をよく知り、自分に合ったものを選びましょう。それぞれ詳しく解説します。

取扱機関の種類

住宅ローンは大きく分けて、民間金融機関が提供するものと、国が関与する公的なものがあります。代表的なものは以下の3種類です。

民間金融機関

銀行や信用金庫、信託銀行などが提供する住宅ローンで、最も多くの人が利用しています。

各金融機関が独自に商品を設計しているため、金利タイプや適用金利、手数料などが金融機関ごとに異なるのが特徴です。

変動金利や固定金利、固定期間選択型など、豊富な選択肢から自分に合った金利タイプを選ぶことが可能です。インターネット銀行は店舗を持たない分、金利が低めに設定されている傾向があります。

審査基準は各金融機関によって異なりますが、年収勤続年数健康状態などが重視されます。給与振込口座として利用すると金利優遇を受けられたり、繰り上げ返済手数料が無料になったりする特典がある場合も多いです。

自分に合った条件を比較して選べるのが民間金融機関の大きな特徴ですね

フラット35

住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する全期間固定金利の住宅ローンです。

借入期間は最長35年で、借りた時の金利が完済まで変わらないため、将来の返済計画を立てやすいのが大きな魅力です。申し込み窓口は銀行や信用金庫などの民間金融機関ですが、金利や手数料は窓口となる金融機関によって異なります。

適用される金利は、返済期間や頭金の割合、住宅の省エネ性能などによって決まる仕組みです。

団信への加入が任意なので、健康上の理由で団信に入れない人でも利用できます。

保証人を立てる必要がなく保証料の負担もありません。また、返済途中で繰り上げ返済したり返済プランを見直したりしても手数料がかからない点が魅力と言えるでしょう。

財形住宅融資

勤務先で財形貯蓄制度を利用している会社員などが対象の住宅ローンです。

財形貯蓄を1年以上継続し、貯蓄残高が50万円以上あることが利用条件です。融資額は財形貯蓄残高の10倍まで、上限は4,000万円で、住宅取得に必要な金額の90%までという制限があります。金利は5年固定で、5年ごとに見直されます。

民間の住宅ローンと比べて金利が低めに設定されていることが多く、勤務先によっては住宅手当などの援助を受けられる場合もあります。新築や中古住宅の取得だけでなく、リフォーム資金としても利用可能です。

金利タイプの種類

住宅ローンの金利タイプは、変動金利型・全期間固定金利型・固定金利期間選択型の3種類があります。それぞれ解説します。

変動金利型

変動金利型は、市場の金利動向に応じて半年ごと(通常4月と10月)に金利が見直されるタイプです。3つの金利タイプの中で金利が最も低く設定されているため、当初の返済負担を抑えられます。

将来金利が上昇しても、多くの金融機関では5年ルールや125%ルールにより返済額の急激な上昇は抑えられる仕組みです。しかし、金利上昇による利息負担の増加で、総返済額が増える可能性があることは考慮しておかねばなりません。

将来の金利変動リスクを受け入れられる人や、繰上返済で早めに完済する予定がある人に向いている金利タイプです。

全期間固定金利型

全期間固定金利型は、借入期間中ずっと金利が変わらず、毎月の返済額も一定のタイプです。

借入時に返済期間中の金利と返済額が確定するため、将来の家計計画が立てやすいメリットがあります。フラット35もこのタイプに該当します。

一方で、同時期に同条件で借りる場合、変動金利型よりも金利が高めに設定されているのが一般的です。

将来的に金利が上昇する可能性を懸念する人や、長期間にわたって返済額を固定したい人に向いていますね。

固定金利期間選択型

固定金利期間選択型は、借入当初から一定期間だけ金利を固定するタイプです。固定期間終了後は、変動金利型に切り替わるか、再度固定金利を選択できます。

固定期間中は返済額が変わらないため、子どもの教育費がかかる時期など、支出が増える期間に合わせて固定期間を設定できるのがメリットです。例えば、当初10年間は教育費負担が大きい場合、10年間の固定を選ぶことで金利上昇による返済負担増加を抑えられます。

ただし、固定期間終了後の金利変動幅や返済額に上限がない点に注意が必要です。金利が大幅に上昇すると返済額も大きく増える可能性があるため、固定期間終了後の資金計画もあわせて考えておきましょう。

返済方法の種類

住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。それぞれ毎月の返済額や総返済額が異なるため、特徴を理解して選びましょう。

元利均等返済

元利均等返済は、毎月の返済額が最初から最後まで同じ金額で固定される返済方法です。元金と利息を合わせた金額が一定なので、家計管理がしやすいのが特徴です。

ただし、最初のうちは利息の割合が多く、元金がなかなか減りません。そのため、総返済額は元金均等返済より多くなります

ほとんどの金融機関で採用されている返済方法で、安定した返済を重視する人に適しています

元金均等返済

元金均等返済は、毎月返済する元金の額が一定で、そこに利息を上乗せして払う返済方法です。最初は利息が多いので返済額が大きくなりますが、元金が減るにつれて利息も減り、毎月の返済額がだんだん少なくなっていきます。

総返済額は元利均等返済より少なくて済みますが、初期の負担が重いことが特徴です。

返済初期に資金的な余裕があり、総返済額を抑えたい人に向いています

住宅ローンを借りる流れ

住宅ローンを借りるには、事前審査から融資実行まで4つのステップを踏む必要があります。それぞれの段階で必要な手続きと注意点を確認していきましょう。

STEP1:事前審査に申し込む

購入したい物件や借入希望額が決まったら、まず事前審査(仮審査)に申し込みます。事前審査では、本人確認書類や収入証明書類、物件情報などをもとに、おおよその借入可能額の確認が可能です。

最近ではインターネットで24時間いつでも申し込みできる金融機関も多く、仕事で忙しい人でも利用しやすくなっています。

事前審査は物件の売買契約を結ぶ前に行うため、自分がいくらまで借りられるのかを把握できます。複数の金融機関に申し込んで条件を比較することも可能なので、余裕を持って準備しておきましょう。

STEP2:本審査に申し込む

事前審査に通過し、物件の売買契約を締結した後に本審査へ進みます。本審査は住宅ローンの正式な申し込みとなり、事前審査よりも詳細で厳格な審査が実施されます。

提出書類も事前審査より多く、不動産売買契約書や重要事項説明書、間取図、建築確認済証といった詳しい資料が必要です。審査期間も事前審査より長く、数週間かかる場合があるため、スケジュールに余裕を持って申し込みましょう。

事前審査に通過していても、本審査で落ちる可能性もあります。提出書類の内容や購入物件の精査が行われるため、書類に不備がないよう慎重に準備することが大切です。

STEP3:金銭消費貸借契約を結ぶ

本審査に通過すると、金融機関と金銭消費貸借契約を結びます。この際、抵当権設定に関する契約書にも署名し、購入する物件を担保として提供することに同意します。

契約時には金利タイプや返済期間、返済方法などの最終的な条件を確認し、契約書に署名します。

契約前に複数のパターンでシミュレーションを行い、無理なく返済を続けられる計画を立てておくことが重要です。

STEP4:融資が実行される

住宅ローン契約を締結すると、融資が実行されて借入金が指定した口座に入金されます。融資実行と同時に物件の引き渡しや、手付金を除いた残代金の支払いが行われるのが一般的です。

融資額は売主へ直接入金されるケースもあり、購入者が一度受け取ってから振り込む場合もあります。同時に、土地や建物には抵当権が設定され、住宅ローンの担保となることを理解しておきましょう。

登記手続きは司法書士に代行してもらうのが通常で、登録免許税や司法書士報酬などの諸費用も支払います。融資実行日は引き渡し日と調整して決定されるため、スケジュールを事前に確認しておくことが大切です。

住宅ローンで借りられる金額は年収によって変わります。ここでは「年収倍率」や「返済負担率」から借入可能額を計算する方法を解説します。

年収倍率で計算する

年収倍率とは、住宅ローンの借入額が世帯年収の何倍にあたるかを示す指標です。借入可能額を考える際の目安とされ、年収の5~7倍が一般的です。たとえば年収500万円の人なら、借入可能額の目安は2,500~3,500万円程度、と簡単に計算できます。

ただし、年収倍率はあくまで目安であり、金融機関の審査基準や個人の状況によって実際の借入可能額は変わります。

また、借りられる上限額が必ずしも無理なく返せる金額とは限りません。月々の生活費や子どもの教育費なども考慮し、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。

返済負担率で計算する

返済負担率とは、年収に占める年間返済額の割合のことで、「年間のローン返済額÷年収×100」で計算します。

年収500万円で毎月10万(年間120万円)を返済する場合、返済負担率は24%となる計算です。

金融機関の審査では、返済負担率が30~35%以下を目安としているところが多くみられます。

注意したいのは、住宅ローン以外の借入金も含めて計算する点です。カードローンやマイカーローン、奨学金なども含めた総額で判断されます。

返済負担率が35%を超えると家計への圧迫が懸念され、審査が厳しくなる可能性があるため、余裕を持った計画を立てましょう。

住宅ローンを借りる際には、借入金額とは別にさまざまな諸費用がかかります。物件価格の3~10%程度が目安となるため、事前に把握しておきましょう。

印紙税

売買契約書や建築請負契約書、ローン契約書に収入印紙を貼って納める税金です。契約金額や内容によって税額が決まります。電子契約で住宅ローンを申し込む場合、ローン契約書の印紙税はかかりません。

保証料

保証会社が住宅ローンの返済を保証するために必要な費用です。一括で支払う場合は数十万円程度が目安となり、借入金額や返済期間で変動します。金融機関や商品によっては、金利に上乗せして支払う方式や、保証料が不要なタイプもあります。

融資手数料・事務手数料など

住宅ローンの契約や管理にかかる手数料です。金融機関やプランによって名称や金額の設定方法が変わります。融資額の2.2%(税込)といった定率型の場合、保証料が不要になるケースが多く見られます。保証料と別に事務手数料を支払うタイプでは、数万円程度が一般的です。

登録免許税

不動産の所有権や抵当権の登記にかかる税金です。住宅購入や建築時の所有権保存登記・所有権移転登記、住宅ローン利用時の抵当権設定登記などで登録免許税がかかります。

司法書士報酬

登記手続きを司法書士に依頼する際に支払う報酬です。手続きの内容や不動産の価格に応じて、各司法書士が報酬額を設定しています。

団体信用生命保険の仕組み

団体信用生命保険(団信)は、住宅ローン契約者が死亡または所定の高度障害状態になった場合、残りのローンが保険金で完済される生命保険です。ほとんどの金融機関では、住宅ローンを借りる際に団信への加入を必須条件としています。

基本的な団信(一般団信)の保険料は、住宅ローンの金利に含まれているため、別途支払う必要はありません。ただしフラット35では団信への加入は任意となり、加入する場合は住宅ローン返済とは別に保険料を支払います。

すでに生命保険に加入している人は、団信加入を機に保障内容を見直すことをおすすめします。

住宅ローンで失敗しないための注意点

住宅ローンは長期にわたる返済となるため、将来を見据えた慎重な計画が必要です。

ここでは無理なく返済を続けるために押さえておきたい注意点を解説します。

定年までの返済期間を考慮する

住宅ローンを組む際は、定年までの年数を逆算して返済期間を設定することが重要です。定年後は再雇用で賃金が下がるケースが多く、退職後は年金が主な収入源となるため、返済が家計を圧迫しやすくなります。

たとえば35歳で35年ローンを組むと、完済時は70歳です。定年後も返済が続くと、老後資金が十分に確保できず経済的に困窮するリスクがあります。現役時代と同じ返済額を維持するのは、体力的にも収入面でも難しくなるでしょう。

できるだけ定年までに完済する計画を立て、必要に応じて繰上返済を活用するのがおすすめです。年齢を重ねるほど病気やケガのリスクも高まるため、過剰なリスクを負わない借入額に設定することが大切です。

ライフプランの変化に備える

住宅ローンには、将来のライフイベントを考慮した返済計画が欠かせません。

数十年という返済期間の間にはたくさんのライフイベントがあります。子どもの教育費や車の買い替え、親の介護など、家計に大きな変化が生じる可能性を見越しておく必要があります。

変動金利を選ぶ場合は、金利が上昇しても返済を続けられるかをシミュレーションしておきましょう。金利が1%上がるだけで毎月の返済額が大きく増えるため、余裕を持った資金計画が重要です。

また、団信の保障内容を確認し、既存の生命保険と重複している部分があれば見直すことで、家計にゆとりが生まれます。

収支のバランスや将来のライフイベントを総合的に考え、柔軟に対応できる返済計画を立てることが長期的な安心につながります。

まとめ|住宅ローンの仕組みを理解して無理のない返済計画を立てよう

住宅ローンは、マイホームの購入や建築に必要な資金を金融機関から借り入れる仕組みです。民間金融機関やフラット35など複数の選択肢があり、金利タイプや返済方法もさまざまです。

借入可能額は年収倍率や返済負担率で計算できますが、借りられる上限額と無理なく返せる金額は異なります。諸費用や団信への加入も必要となるため、総合的なコストを把握しておきましょう。

住宅ローンは長期にわたる返済となるため、定年までの返済期間やライフプラン変化を考慮した計画が欠かせません。金利タイプや返済方法の特徴を理解し、自分に合った住宅ローンを選ぶことで、安心してマイホームの購入を進められます。

タイトルとURLをコピーしました