NISAとiDeCoはどちらを選ぶ?違いやメリット・デメリット、併用例を解説

投資による資産づくりの仕組みとして広く知られているNISAとiDeCo。

いずれも運用で得た利益に税金がかからないお得な制度ですが、そもそもの仕組みや違いが分からずどちらを選ぶべきか迷っている人は少なくないでしょう。

自分が何をどう選ぶべきか判断できるようになりますよ! 

たねこ

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NISAとは

NISAは「少額投資非課税制度」という正式名称で、株や投資信託で儲けたお金が非課税になる(=税金がかからない)お得な制度です。

「もっと多くの人に投資をしてもらいたい」と考えて作られた国の制度で、銀行預金だけでなく、投資でお金を増やす人を応援するための仕組みです。

国が厳選した投資信託やETF※などに投資できる「つみたて投資枠」と、投資信託の他にも株やREIT※などに投資できる「成長投資枠」があります。

※ETF:上場投資信
※REIT:不動産投資信託

iDeCoとは

iDeCoの正式名称は「個人型確定拠出年金」。「年金」と名前がついているように、将来の年金を自分で準備するための制度で、NISAと同様、投資で増やしたお金に税金がかかりません

「国の年金だけでは足りないかもしれないから、自分でも準備してね。その代わり税金を優遇します」という国民の自助努力を促すものです。

では2つの制度の共通点と相違点を見ていきましょう。

NISAとiDeCoの共通点と相違点

共通点

どちらも投資でお金を増やし、利益には税金がかかりません。

通常、株や投資信託などで利益が出ると、約20%の税金が引かれてしまいます。例えば、10万円儲かったら、約2万円が税金として差し引かれ、手元には8万円しか残りません。

しかし、NISA口座やiDeCoで投資をすれば、この税金がゼロになります。10万円の利益なら、10万円がそのまま手元に残るのです。

相違点

NISAとiDeCoの違いを項目ごとに見ていきましょう。

     NISA    iDeCo
対象年齢18歳以上原則20歳以上65歳未満
引き出しタイミングいつでも可原則60歳まで不可
税制優遇運用時:運用益が非課税拠出時:掛金が全額所得控除運用時:運用益が非課税
受取時:退職所得控除や公的年金等控除
最低拠出額100円から5,000円から
投資上限額年間360万円(つみたて投資枠120万+成長投資枠24万)
※生涯投資限度額は1,800万円まで(成長投資枠は1,200万円まで)
年間最大81万6000円 (自営業者等の場合。職業により異なる)
※生涯投資限度額は無し
投資可能商品つみたて投資枠:国が厳選した投資信託など
成長投資枠:投資信託、上場株式、など
投資信託、定期預金、保険
手数料開設時:無料(購入時手数料や売買手数料がかかる場合がある)加入時:2,829円毎月:171円(金融機関によって運営管理手数料が別途かかる場合もある)
受取時:1回あたり440円

これらを元にNISAとiDeCoそれぞれのメリット・デメリットを考えます

NISAのメリット・デメリット

NISAのメリット・デメリットを表でまとめました。


メリット
・初心者でも気軽に少額から投資できる
・大きな資金の一括投資も可
・好きなタイミングでいつでも資産を引き出せる。拠出のストップも可
デメリット・生涯で非課税で投資できる上限は1,800万円

100円から100万を超える金額まで、投資金額が幅広く選択できます。資金は自由に売却して現金化が可能。柔軟性の高さが大きな魅力です。

生涯で1,800万円を超えて投資していきたい場合、超える部分は課税口座で運用となり、運用益は課税されます。

iDeCoのメリット・デメリット

iDeCoのメリット・デメリットを表でまとめました。


メリット
・掛け金が全額所得控除でき、税金がお得になる
・元金保証の商品も選べる
・原則60歳まで引き出せないので、強制的に老後資金が貯められる
デメリット・最低でも月5,000円の掛金が必要
・60歳まで引き出せない
・60歳から受け取るには10年以上の加入期間が必要
・口座開設時の2,829円の手数料や開設後も毎月171円の手数料がかかる
・金融機関によっては運営手数料がかかる場合がある

節税効果が高いのが大きな強みです。例えば、年収500万円で月2万円を拠出する場合、年間の拠出額24万円が全額所得控除の対象となり、年間で約4.8万円節税できます。

一方で、手数料の負担や60歳まで資金がロックされる仕組みは窮屈と感じる方もいるでしょう。

以上のメリット、デメリットを踏まえたうえで、NISAとiDeCoどっちを選ぶべきか考えていきましょう!

NISAが向いている人

NISAは以下のような人に向いています。

  • 20代から40代の人
  • 初心者で少額から投資を始めてみたい人
  • 大きな資金をまとめて早く投資したい人

それぞれ詳しく解説します。

20代から40代の人

20代から40代は結婚や住宅の購入、子供の進学、車の購入など、人生のライフイベントがまだまだ多い年代です。

これら大きなイベントごとのまとまった資金を用意するには、いつでもお金を引き出せる自由度の高いNISAの方がおすすめです。

初心者で少額から投資を始めてみたい人

投資を始めることに不安を感じている人は、NISAから始めてみるのがいいでしょう。NISAは最低100円から投資できる商品があり、手軽に始められる良さがあります。

開設時に手数料もかかりませんし、少額から試してみたい初心者の方にはNISAが向いています。

大きな資金をまとめて早く投資したい人

大きな資金をまとめて投資したい人は、NISAの成長投資枠を使うのがおすすめです。

成長投資枠では年間240万円の一括の投資も可能。つみたて投資枠も使えば年間最大360万円まで投資できます。

iDeCoでは決められた限度額内での積立でしか運用できず、短期的に資産を増やすことはできません。まとまった資金があり、より早く投資に回したい場合はNISAの成長投資枠を使いましょう。

iDeCoが向いている人

iDeCoは以下のような人に向いています。

  • 40代から50代の人
  • 節税したい人
  • 元金割れのリスクを取りたくない人
  • 老後資金を貯めたい人

順番に解説します。

40代から50代の人

40代〜50代は、大きなライフイベントがある程度終わり、老後について考える機会が増えてくる頃。

子どもが独立する、または独立が見えてくる時期で、教育費の負担が減るなど、老後資金への投資余力が生まれやすくなります。

年収も高くなるので、iDeCoでの掛金の全額所得控除による節税メリットを最大限に享受できる年代です。

節税したい人

節税するなら税制優遇の恩恵を受けられるiDeCoがおすすめです。

先に述べた通り、iDeCoは掛金が全額所得控除でき、所得税や住民税を減らすことができます。受取時は退職所得控除公的年金等控除が使えます。

控除枠内であれば非課税で受け取れるだけでなく、税金がかかったとしてもその額を大幅に軽減することができるなど、恩恵が多いです。

元金割れのリスクを取りたくない人

元金割れのリスクを取りたくない人はiDeCoの元本保証型の定期預金や保険商品を選びましょう。NISAでは元本割れのリスクのある投資信託しか選べません。

元本割れのリスクを負わずに運用益非課税のメリットや、所得控除による節税メリットを受けたいなら、迷わずiDeCoです。

老後資金を貯めたい人

老後資金を貯めたい人はiDeCoがおすすめです。

60歳まで引き出せない仕組みはデメリットでもありますが、老後資金を確実に貯めるという目的に対してはメリットになります。

iDeCoは老後のための「開けられない貯金箱」です。途中で引き出してしまうことなく、着実に資産を増やしていけます。

NISAとiDeCoは併用するのがおすすめ

NISAとiDeCo、どういう人におすすめなのかを解説してきましたが、この2つは別々の制度で、実はどちらか一方に絞る必要はありません。

投資できる金額に余裕があるのなら、併用してみるのもおすすめです。

NISAの両枠とiDeCoを同時に使うことで、NISAの自由度iDeCoの節税効果、両方の恩恵を受けながら、最大限に資産を増やしていくことが可能になるからです。

NISAとiDeCoの併用例

併用する際の例を挙げてみます。

併用例① NISAから始め、慣れたらiDeCoも

NISAは口座開設が無料で、いつでも引き出しができるので、iDeCoより気軽に始められますよね。

まずNISAで投資を体験してみましょう。そして慣れてきたりその効果を確認できるようになれば、iDeCoを始めてみるのがおすすめです。

併用例② iDeCoをメイン、余剰金でNISA

老後資金が不安な人や、所得が高い人は、第一歩としてiDeCoを活用することをおすすめします。

所得控除のメリットの大きいiDeCoをまずは可能額まで拠出しましょう。そして残りの余剰資金や、節税できたお金(所得控除で浮いた所得税や住民税)はNISAで運用します。

これにより、教育費や車の購入資金など、老後以前に必要なお金も準備できます。

所得が多い方は節税メリットも大きいため、NISAでの投資額も増やせますね。

まとめ|NISAとiDeCoを賢く活用しよう

NISAとiDeCoのどちらを選ぶか、それぞれの特徴を比較しながら解説してきました。

両制度には対象商品や節税メリット、資金の引き出しタイミングなど、さまざまな違いがあり、人によっては向き不向きがあります。

NISAは好きなタイミングで引き出せる柔軟性が特徴で、iDeCoは掛金の全額所得控除という手厚い税制優遇が魅力です。

「老後資金以外にも使う可能性がある資金ならNISA」「所得控除の恩恵を受けて老後資金を確実に貯めたいならiDeCo」といったように、目的による使い分けが重要です。

また、まとまった金額で運用したいのか、積立投資でコツコツ貯めていくのかといった運用方法の違いも判断材料になります。

自分の目的や目標と各制度のメリット・デメリットを照らし合わせて選ぶことが、賢い資産形成のポイントです。もちろん、資金に余裕があれば両制度を併用してみるのもおすすめです。

これらの制度を上手に使って、お得に資産形成を始めてみましょう!

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